ヘアメイクは誰しも、名声ある場所での仕事に憧れます。そしてそこを目指します。
例えばヘアセットで言うと、私がヘアメイクを始めた頃、 「アップをやるなら銀座に行け」 と言われるほど、銀座の技術と美意識は別格でした。
でも現実問題、今の自分の生活やお店・環境を全部手放して 「今日から銀座で修行だ!」なんてできる人はほとんどいません。結局そこでまた自分の変わらない現状に悩んだまま日常を過ごしてしまうわけですが、本当に厳しい場所や有名な場所で働かなければ技術を伸ばせないんでしょうか?
銀座の技術は尊敬すべき資産。しかし、全員の正解ではない
確かに銀座で培った技術は非常に価値が高いです。 銀座で通用する技術があれば、一般のお客様にも余裕で対応できます。
ですが、それが必ずしも 「自分の居場所」や「目指す技術の形」と一致していないなら、 そこに固執するのはむしろ遠回りになることもあります。
私の知り合いに、ずっと銀座のサロンでアシスタントをしていた人がいます。 ホットカーラーを巻かせたら誰よりもうまい。
でも、スタイルは作れない。 私の講習に来た銀座経験者も同様でした。
技術の一部は抜群に上手でも、
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スタイルを設計する力
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髪を引き出すセンス
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臨機応変な判断力
つまり、 「一人で考えて仕上げる力」 がないと、現場では通用しません。
「点の技術」だけでは武器にならない現実
ホットカーラーが主流だった時代と今では、求められる技術も全く違います。 だからこそ、点の技術だけ持っていても武器になりません。
すでにある程度の経験があるなら 「まず、自分一人でスタイルを完成させる力」 が最優先です。
今の環境で学べることを最大化しよう
「銀座じゃなきゃダメ?」「都心の一流サロンじゃないと成長できない?」 「激戦区に行かないとうまくなれない?」そんなことはありません。
今の環境の中で、
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お客様の反応を見ながら
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自分の課題を分析して
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自力で深掘りしていく
この姿勢こそが、本当の成長を生み出す力だと思います。数がこなせないなら、とにかく一人一人を深掘りするのです。環境的にやれることに制限がありスタイルの幅が広がらないなら、制限ある中でも伸ばせる方法もあります。
まとめ:一流サロンや激戦区は憧れ。
でも今の現場こそが、あなたの教科書。 どんな形であれきちんとヘアメイク出来る環境があれば、どこでも学びはあります。
今、あなたの近くにある現場も、十分成長できる場所です。
ただしぼんやり過ごしているだけでは不利になるのは確かです。そうは言っても自分じゃこれ以上この場所では伸ばしようがない?大丈夫です。
次回は今ある環境でどうスキルアップしていくのか、具体的な考え方をお伝えしようと思います。
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